書店で働く前に、私が思い描いていた勝手な「書店員のイメージ」。
メガネをかけていて、物静か。文化系でインドア派。そしてどちらかといえば無口な人が多そう。
実際の同僚がどうこう、という話ではありません。
働き始めて、知ったこと。
それは、書店員って無口では仕事にならない!ということです。
では、レジ業務を例にお伝えしましょう。
お客さまになったつもりで、どうぞ!
列の先頭のお客さまをレジへご案内します。
お客さまの多い店なので、列が伸びることもしばしば。
商品を受け取ります。
袋の種類によって有料なので、先に確認。(お店によってこのあたりは違います)
手提げ袋が有料になった頃は、ちょくちょくお小言を言われたもんです。
レジを打って、商品点数とお値段を伝えます。
現金、クレジットカード、図書カード、商品券、バーコード決済、交通系などなど。気が狂うほど並んだボタンの中からチョイス。
私のいる店舗では、入っている館のポイントと、書店グループ独自のポイントなど、併用できるものとできないものが入り乱れていて、覚えるのに必死です。
お会計が済んでから「使いたかった……」となると、全部やり直し。聞き忘れに要注意!
ポイントカードを持っていないお客さまには、作成をおすすめすることになっているので一応。
もし作る場合は、ここで登録方法や利用方法、クーポンのお渡しなどの説明トークが追加。
商品券と現金とか、図書カードで残りはバーコード決済など、支払い方法は様々。
お札をきちんと見せて数えますよ。カードの返し忘れ、最初の頃はよくやらかして真っ青になりました……。
不器用なので、いまだに見られていると緊張します。外国の方に「ワォ!エクセレント!」と喜んでもらえたのは嬉しかったな。
袋に詰めるなどして、お渡ししながらにっこり。
「トイレはこの階の奥に〜」「今日は暑いですね」など、まだまだ会話が続くことも。
もっともシンプルなレジ業務で、ざっとこんな感じです。
気づけばSTEP 15。
ひとりのお客さまに、これだけ話しかけています。
ここに書籍の在庫確認や、取り寄せ品のお受け取りや、問い合わせ、返品などが加わっていきます。
そして、実際に働き始めてびっくりしたのが、レジで渡す「ノベルティの多さ」!
「この作家さんの新刊を買った方には、この特製のしおりを渡してね」
「この絵本を買った人には、このうちわを」
「この出版社のコミックには、きらきらステッカーを」
「この帯がついた文庫には、限定カバーを」
……覚えることが山積みです。
そんなこんなで、頭も口もフル回転なレジ業務。
話すのがすこぶる遅い私は、手の動きに口が追いつかず、変なラグが出てしまうことも。
たまに、こちらが一言も聞かなくていいようにと、「袋とカバー、要りません。ポイントカードは持っていません。現金で」と、先回りして丁寧に伝えてくださるお客さまもいらっしゃいます。
すごくすごく嬉しい。
なのに、そんな時に限って「あれ、なんておっしゃったっけ?」と忘れてしまうことも。
なんとも情けない話です。
お忙しいお客さま。長い列に並んで、イライラすることもあると思います。
でも、もし心に少し余裕がありましたら
「あーこの人さっきも同じこと聞いてたけど、忘れてるな」くらいで、許していただけると幸いです。
まあまあ喉や唇カラカラで、大好きな本を売っておりますので。
そして、ノベルティ。
お渡し忘れていましたら、どうぞ教えてください。
(きっと忘れているだけです。ごめんなさい。気をつけます!)
